LGBTフレンドリーな企業の見分け方
2021.10.4 (月) updated

社会のダイバーシティ推進が叫ばれているいま、企業のLGBT(※)対応にも注目が集まってきています。多様性に開かれた企業で働きたい!と思った時、そうした動きをキャッチすることはとても大切です。
例えば、LGBTフレンドリーな企業は、LGBTだけでなく、育児中の女性や障がい者など、多様なバックグラウンドをもつ人が活躍できる環境づくりに力を入れている可能性が高いと言えるでしょう。では、私たちは一体どうやってそのような企業を見つけていけばいいのでしょうか?この記事では、「LGBTフレンドリーな企業の見分け方」についてご紹介していきます。
(※)LGBTとはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの略ですが、クエスチョニングやアセクシャルなどそれらに当てはまらない人たちもいます。本記事では特に断りのない限り、「LGBT」を、LGBT以外の性的マイノリティも含んで幅広く捉えた意味で用いています。LGBTフレンドリーの取り組みを客観的に評価!『PRIDE指標』
PRIDE指標とは、任意団体『work with Pride』(以下、wwP)が2016年に日本で初めて策定した、職場におけるLGBTQなどのセクシュアル・マイノリティ(以下、LGBTQ)への取組みについての評価指標です。
厚生労働省が示す「事業主が職場における性的言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」、通称「セクハラ指針」(2016年8月改正、2017年1月施行)は、企業の規模にかかわらず、すべての事業主にLGBTに対するハラスメント対策を求めています。
しかしその一方で、いざ取り組みを始めようとしても「具体的にどんなことをしたらいいのかわからない」「評価基準が設定できない」など、進め方に困る企業もあるようです。
そこでwwPは、2017年に取組みの範囲やレベルをより具体的に知ることができるように各指標内に評価項目を細分化。それをもとに客観的・包括的な評価を行うことで、LGBTQなどの性的マイノリティに関するダイバーシティ・マネジメントの促進と定着を支援しています。LGBTフレンドリーを公表している企業
wwPでは毎年、『PRIDE指標』対する企業・団体等の取り組み内容を募集し、表彰を行っています。『work with pride 2020』カンファレンスでは、受賞企業・団体数は全 230 社(グループ連名含め 465 社)にのぼりました。
受賞企業の詳細については、下記リンク先のPDFから確認することができます。
「PRIDE指標2020受賞」企業一覧LGBTフレンドリーな企業を見つけるポイント
✓『PRIDE指標』の受賞企業である
ここまで紹介してきたように、『PRIDE指標』では企業や団体におけるLGBTへの取り組みについて客観的に評価することができます。
✓レインボーロゴの作成やレインボーフラッグの掲示などを行っている
LGBTフレンドリーであることを示すために、このようなレインボーカラーが用いられます。この6色のレインボーは、性の多様性のシンボルとして世界的に普及しており、企業によってはLGBTフレンドリーである意思表明するために、このレインボーカラーを使用したコーポレートロゴを作成したり、フラッグの掲示をおこなっているところがあります。
✓「D&I」を推進するための部署が設置されている
D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)推進室など、社内に多様性を推進していくための部署やチームがある場合があります。そういった企業は、『PRIDE指標』を受賞していなくても、LGBTを含む多様なマイノリティを受け入れていきたいという意思表示がされている企業だといえるでしょう。
<参考記事>株式会社SAKURUG D&I推進室を設置しました
昔から話題にのぼってきた女性の働きやすさに加えて、持病のある人、障がいを持つ人、LGBTなどさまざまなマイノリティの働きやすさをアップデートする動きが加速しています。
自分が自分らしく能力を発揮し、活躍できることがあたり前の社会にするために、当事者と応援する者が出会い、世界を変えていく場所が増えていくことを願っています。