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一緒にはたらく周囲のために、「時短」の当事者が知っておきたいこと

2021.12.1 (水) updated

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  • # 子育てしながら
  • 「時短ではたらく」という選択肢によって、育児・介護中の人々が多様な職種で活躍できるようになっている今。しかし、時短勤務制度の利用者とそうではない人とのあいだには軋轢が生じることもあるようです。お互いが気持ちよく仕事をするために、時短勤務利用者はどのようなことを心がけていけば良いのでしょうか。

  • 時短利用の長期化と「不公平感」

    2009年6月の「育児・介護休業法」改正により、大企業において短時間(時短)勤務が措置義務化されました。その後、2012年には従業員100人以下の企業にまで対象が拡大。会社員の女性が出産した場合、「産休→育休→時短」という「両立支援制度の連続的な使用が一般化しつつある」と言われています(※1)。
    法定では「子が3歳まで」とされていますが、企業によってはそれを超えた「小学校入学以降も」利用できる制度が整備されてきており、育児中の時短勤務利用は年々長期化する傾向にあることが伺えます。

    そうした中、プレジデントウーマンがおこなったウェブ調査(※2)によると、時短勤務者に「不公平感」を抱く制度未利用者は女性で約25%いることがわかりました。また、負担を感じている人は男性2割強、女性で約半数にのぼっており、時短の「義務化・長期化」によって起こっている現場の負荷が浮き彫りになりました。

  • 「時短の私」が心がけたい4つのこと

    では、時短ではたらく人への「不公平感」を解消し、お互いに気持ちよく働くためにはどうしたら良いのでしょうか?さまざま調べていく中で、私が有効だと思ったことを4つご紹介します。

    ①時短勤務者本人が意欲的に働く!

    当然といえば当然ですが、一番大切なのはこちらではないでしょうか。勤務時間が短いうえ、仕事への意欲も低い…これでは、「甘えている」「ずるい」と思われても仕方がないですよね。逆に必死に頑張っている人は周囲も自然と応援したくなります。当日のタスクや段取りはなるべく事前にまとめておくなど、短い時間で高いパフォーマンスを発揮するための努力は怠らないようにしたいですね。

    ②時短勤務の必要性について周りのひとに知ってもらう努力をする

    そもそもなぜ時短じゃなきゃいけないの?というところは、当事者でなければ分かりづらいもの。私自身、自分が子を持つ以前に、赤ちゃんのいる友人が15時に退社していると知ったときには「そんなに早く帰って何してるんだろう?」と純粋に疑問に思ったことを覚えています。
    個々に事情は違うと思いますが、なるべく背景や時短制度を利用する必要性について、周囲と「前提の共有」を進めていけると良いですね。
    また、子どもの体調不良による欠勤については、数字で見ることでスムーズな相互理解に繋がると思います。

    <参考記事>「子ども都合でお休み」が多い時期って?>

    ③急なお休みに備えて業務や進捗をシェアしておく

    「誰が休んでも仕事が回る。帰ってこられる環境を普段から作っておくこと。それが職場におけるリスク管理」…2021年1月放送の『逃げ恥SP』で平匡さん(星野源)が言ったこのセリフを覚えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。平匡さんの育休取得について嫌味を言う上司に向けられたこの言葉は、SNS上で大きな反響を呼びました。
    産休・育休のような長期の休みに限らず、家族都合でのお休みが発生しやすい人にとって、これは重要な心がけです。そして、職場がそのような環境を用意してくれるのを待つだけではなく、自らその環境を作っていこうとする姿勢をもつことも大切です。「この人は急なお休みもあるけれど、きちんとリスク管理について考えてくれている」と思ってもらえれば、周囲も安心して一緒にはたらくことができますよね。

    ④時短勤務をサポートする人には感謝を伝える

    基本的なことですが、自分のいない時間帯の対応や、お休み中の業務のサポートをしてもらった時には、心から感謝を伝えましょう。
    サポートする側にとっては、どんなに「力になりたい」という気持ちがあったとしても、業務負担が増えるのは事実です。連携を当たり前と思わず、常に感謝の気持ちを持ち続けていたいですね。
    企業によっては、時短勤務者の仕事をカバーする同僚に対してボーナス時に報酬を出したり、「育児サポート手当」を上のせするといった評価制度などがあるそうです。今後はそういった体制が導入されているかどうかも、企業の評価に繋がっていくのではないでしょうか。

  • 多様な働き方の中にある「公平」を見つける

    働き方についても「多様性」が重視される現代。画一的な「平等」だけを掲げるのではなく、個々の事情に即した「公平」な着地点を探すこと。その柔軟性が、時短ではたらく人にも、そうではない立場の人にも求められているのではないでしょうか。
    もしも、時短ではたらくことに不安を抱えている方や、周囲とのバランスの取り方に悩まれている方が、この記事をきっかけに新たな着地点と出会うことができれば幸いです。

    <参考記事>ワーママたちが仕事をしててよかったこと>


    【関連インタビュー記事】
    仕事と育児の両立をしている秘書 Moeさんのインタビュー
    総合MVPを受賞された広報兼D&I推進室室長 Kyokoさんのインタビュー
    不妊治療や待機児童といった多くの経験をされた広報 Junkoさんのインタビュー
    海外で働く秘書 Rieさんのインタビュー

  • 参考文献

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